平成二十九年十月七日、種田山頭火顕彰記念館が山頭火の生誕地山口県防府(ほうふ)市に「山頭火ふるさと館」としてオープン
いたしました。三十五歳 でふるさと防府を離れ 、帰りたくても帰れなかった山頭火がやっとふるさとに帰ってきました。山頭火が
防府のまちに帰ってきたのは百年ぶりになります。
山頭火はふるさとを想いながら句をつくり、漂泊の旅を続けた孤高の俳人です。大切な母を亡くし、家庭の事情もあってふるさと
防府を逃げるように去った山頭火は、松山で亡くなるまで波瀾万丈の人生を送りました。
一人行乞の旅を続けながら山頭火が詠んだ句は約八万句と言われており、現在残っているのはそのうち一万二千句です。多くの素
晴らしい句を残した山頭火は、現在では「昭和の芭蕉」、「自由律俳句の代表」と言われています。
山頭火の強烈な生き様や句は現代人の心を捉え、大正・昭和・平成・令和と時空を超えて輝き続けており、あらためて山頭火とい
う人間の生き様に触れながら、句を味わってみると、彼が残してくれたものが確かな一筋の光となって見えてきます。
山頭火は、いったい私たちに何を残したのか、山頭火が残した一筋の光、本館ではそれを皆さまにお伝えすることができたらと
思っています。
ぜひ一度、山頭火ふるさと館にお越しください。お待ちしています。
山頭火ふるさと館
初代館長 西 田 稔
山頭火ふるさと館からのお知らせ
【年末年始の開館について】